近年注目を集める「プラントベース食品」とは?
プラントベース(植物由来)食品とは、植物由来の原料を使用して作られた食品のことを指します。肉、乳製品、卵などの動物性食品の代わりとなるものや、豆腐などもともと植物性である食品も含まれます。たとえば、大豆ミートや植物性ミルク、植物性の卵などが代表的な例です。当社の植物性ミルク「塚越さんがつくったおいしいオーツミルク」もプラントベース食品の一つです。
なぜプラントベース食品が普及しているのか?
プラントベース食品が広がっている背景には、以下のような理由があります。
1. 環境への配慮
畜産業は、大量の水や穀物を消費し、温室効果ガスの排出量も多いとされています。植物由来の食品を選ぶことで、環境負荷を軽減できるという意識が高まっています。
例えば、米国ビヨンドミート(Beyond Meat)社 の報告によると、同社の植物性バーガーパティは、従来の牛肉パティと比較して温室効果ガスの排出量 を90% 、水の使用量 を99% 削減できるとしています。
オーツミルクも牛乳と比べて環境負荷が低いことで知られています。(オーツミルクの環境負荷についてはこちらの記事参照)
出典)Beyond Meat
2. 健康志向の高まり
動物性食品の過剰摂取は、生活習慣病のリスクを高める可能性が指摘されています。プラントベース食品は、コレステロールが少なく、食物繊維が豊富なものが多いため、健康的な食事の選択肢として注目されています。
3. 動物福祉への関心
動物愛護の観点から、畜産に依存しない食生活を選ぶ人が増えています。ヴィーガンやベジタリアンに限らず、動物性食品を減らす「フレキシタリアン(ゆるい菜食主義)」のライフスタイルを取り入れている人も増えています。
代表的なプラントベース食品
このような背景のもと、プラントベース食品はますます多様化し、進化を続けています。ここでは、海外の製品も含めた代表的なプラントベース食品を紹介します。
なお、当社のオーツミルクをはじめ、アーモンドミルクや豆乳などの植物性ミルクもプラントベース食品に含まれますが、本記事では主に植物性の肉、チーズ、卵、シーフードに焦点を当てて紹介します。
1. プラントベースミート(植物性代替肉)
プラントベースミートは、大豆やエンドウ豆、小麦たんぱくなどを主原料とし、肉の食感や風味を再現した食品です。最近、特に海外ではハンバーガー用のパティやソーセージ、冷凍食品などに広く活用されています。
主なプラントベースミート製品
◾️ビヨンドミート(Beyond Meat):植物性たんぱく質を使用し、本物の牛肉に近い風味と食感を再現
◾️インポッシブルフーズ(Impossible Foods):ヘム鉄を含む「インポッシブルバーガー」で話題に
◾️大豆ミートを使った焼肉や、チキンナゲット、餃子など
出典)Beyond Meat
2. プラントベースチーズ(植物性代替チーズ)
プラントベースチーズは、カシューナッツやアーモンド、大豆、ココナッツなどを原料に作られたチーズの代替品です。乳製品を使用せずに、チーズ特有のコクや食感を再現しています。
主なプラントベースチーズの種類
◾️スライスチーズ:加熱によりとろけるタイプで、ピザやトーストに使用可能
◾️クリームチーズ:クリーミーでコクのある味わい
◾️モッツアレラチーズ:発酵させることでチーズらしい風味を再現
出典)Miyoko's Creamery
3. プラントベースエッグ(植物性代替卵)
プラントベースエッグは、大豆やひよこ豆、緑豆などを主原料とし、卵の風味や食感を再現した食品です。代表的なブランドとして、「Just Egg」があり、植物由来の原料で卵に近い食感と風味を再現しています。
主なプラントベースエッグの種類
◾️リキッドタイプ:液体状で加熱すると固まり、スクランブルエッグやオムレツが作れる
◾️パウダータイプ:粉末状でお菓子作りやパンの材料として使用可能
◾️プラントベースエッグを使った加工食品:卵焼きのような朝食やサンドイッチ用の加工品
出展)Eat Just
4. プラントベースシーフード(植物性代替魚介類)
近年、魚介類の代替品として「プラントベースシーフード」が登場し、注目を集めています。原料には、海藻、こんにゃく、えんどう豆たんぱく、大豆たんぱくなどが使われています。
主なプラントベースシーフードの種類
◾️ツナ:大豆やえんどう豆たんぱくを主原料とし、ツナサラダなどに使用可能
◾️エビ:こんにゃくなどでプリプリした食感を再現
海洋資源の枯渇や水産資源の乱獲問題への対策として、プラントベースシーフードの需要は今後さらに高まると考えられています。
まとめ
プラントベース食品は、健康・環境・動物福祉といった視点から、世界的に注目されています。特に植物性の肉や、植物性の代替乳製品は、動物性食品に近い食感や風味を再現しながら、よりヘルシーでサステナブルな選択肢を提供しています。
「塚越さんがつくったおいしいオーツミルク」も、プラントベース食品のひとつとして、より多くの人に新しい食の選択肢を提案していきます。ぜひ、普段の食生活にプラントベース食品を取り入れてみてはいかがでしょうか?